“どんぐりと山猫”も厚生労働省から「社会保障審議会推薦児童福祉文化財」に認定されました。

このたび、“どんぐりと山猫”も、“セロ弾きのゴーシュ”と“注文の多い料理店”に引き続き、
厚生労働省から
「社会保障審議会推薦児童福祉文化財」
に認定されました。

大変光栄な事ではあります。
しかしながら、作曲した白石准としては、この作品の聴衆は、「児童」に特化したものだとは考えていません。
この認可を受けたことにより、「大人向けでは無く子供向け」と思われるのは本意ではありません。

敢えて言うなら、「子供の心を失ってないすべての人」たちのための曲でもあります。
この写真の様なコンセプトのblogへは、こちらへ。

2012/09/22 19:00 ささゆりコンサート「セロ弾きのゴーシュ」

概要

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    関連リンク


    出演

    写真をクリックするとプロフィールをお読みいただけます。


    2012/08/19(日)エルヴェによる復興祈念ジョイントコンサート@仙台

    さる、2012/08/19(日)に、仙台市シルバーセンター交流ホールに於いて、山猫合奏団の“セロ弾きのゴーシュ”と、その演奏会を白石准に持ちかけてくれた大学時代の親友、千葉民和氏の娘さんで、ドイツで活躍している千葉さくらさんのヴァイオリン独奏のジョイントコンサートが行われました。

    前半のチェロの大島純白石准のDuo。
    大島純&白石准2012/8/19@仙台

    さくらちゃん登場。
    いろんな感慨を持ってこの日弾く事になった顛末は白石准のblogに書きました
    千葉さくら&白石准2012/8/19@仙台

    後半はおなじみ“セロ弾きのゴーシュ”
    白石准としては嬉しかったのは、pianoもホールの響きも、ホールの大きさも我々がやるのに案配の良い感じで、かつ、調律師の方も凄く熱心にやって頂けたことに加え、今回、照明と音響のスタッフが居てくださったことです。

    「居てくださった」というのは、今までも岡山や沖縄の公演ではその場所のホールの担当者が照明などを作って下さった事例はあるわけですが、そういう意味では無く、アルテリッカの公演や、記事としては、この直前にしたためた7月の六行会の公演でもおつきあい頂いた、「我々の様式を存分に知っていらっしゃる」人たちが東京から一緒に行ってくれたことです。

    プログラムにはスタッフの名前が欠落していたので、ここに記そうと思います。

    照明:龍前正夫舞台照明研究所
    音響:渡邉禎史さんでした。

    何が素晴らしいって、もう僕の作品は全部スタッフは体験していて、作品の内容はもとより、僕らの演奏様式も、完全に把握しているので、限られた環境の中、最善の状態にしてくださったことです。
    今までは、バラシの時には僕らは居なかったので、ほとんど飲むということができなかったけど、今回は前日も当日も飲むことができて白石准としてはとても光栄でした。

    やはり今後の活動を考えると、よっぽど小さいところでとか、予算が無いという時以外は、やっぱりエンターテインメントとして照明や音響さんが、必要だと思うし、その上で、僕らの演奏の内容、作品の内容を知っている今回の人たちと一緒に本番に臨むということが望ましいと思います。

    楽器のアンサンブルと同じで、もう同じ作品を繰り返しやっているのを観て貰っていたりするので、どんどん、今後、照明や音響と我々の演奏の絡みも、濃厚に展開して行きそうな予感がしました。
    仙台の企画してくださったスタッフからは、照明の鮮やかさ、そして、マイクを通しているはずなのに、絶妙の生っぽい声で聞こえていたとの評価があり、大変光栄に思いました。

    蛇足ですが、この日、白石准はいたずら心を起こして、鼠の親子が来たとき、子ネズミの台詞を突然、客席に降りて叫びましたが(爆)、なんと、僕の立っているところにすぐさま、スポットが当たったのにはびっくりしました(爆)

    下の写真はどうやらかっこうが来たときですね。

    改めて紹介すると、左から、夜な夜な現れる動物を演じた、高山正樹、そして作曲とpiano、そして楽長と鼠の子供の台詞を言った白石准、ゴーシュの台詞とチェロを担当した大島純、そして、台詞以外(最後一部コンサートマスターの台詞があったけど)の語りを楠定憲でした。
    (この段落の名前をclickすると、profileのページに飛びます。)

    後、残された写真は白石准のblogにも近々に公開するので公開した時点でlinkを張るつもりです。

    なお、この写真を撮ったのは、山猫合奏団の宇夫方路女史です。白石准の一眼レフで撮りましたがなかなかの出来だと思います。

    共演者、そして東京から来たスタッフ、そして仙台のスタッフの皆さん、そして盛り上げてくださった観客の皆さん、ありがとうございました。

    ちなみに今回の企画は、株式会社エルヴェ環境という会社がやってくださいました。
    今後とても成長が期待されるすばらしい会社であると、間に入っていた僕の親友の千葉民数氏が打ち上げで熱弁していました。
    お世話になりましたから、会社のURLをここに記しておこうと思います。
    http://www.eleverkankyo.com
    “セロ弾きのゴーシュ”2012/08/19@仙台
    (後半の白石准作品に関しては、録音は許可することにしました。その意図は、その録音したものを誰かに宣伝して欲しいからです。CDの売れ行きに心配がありますが、CDの内容と、現在のパフォーマンスにはかなりの違いがあるので、気にしないことにしました。)

    下の画像は、アンコールで演奏した、白石准作曲の「トロメライ」です。
    「トロメライ」については、この記事を参照してください。
    しかし、“セロ弾きのゴーシュ”の舞台写真を今までも見てきたが、全員何かしているときは、実はあまりなくて、語り手が喋っているときは、動物はまだ出てきてないときとかだから、この写真の様に全員アクティブであることは貴重なのです(爆)

    かつ、かっこうも一緒に歌っているが如くですね。
    トロメライ2012/08/19@仙台

    7/21六行会での“注文の多い料理店”&“どんぐりと山猫”を終えて

    白石准です。

    もうだいぶ前の事になってしまいましたが、7/21の東京品川付近で行われたチルドレン・フェスティヴァルの事についてちょっと書いておこうと思います。

    この公演は、久しぶりに、“注文の多い料理店”と“どんぐりと山猫”の二本立てでやりました。

    宣伝してた時にも書いたかも知れませんが、宇夫方路女史の二度目の“どんぐりと山猫”であり、今回は、地の部分というか、状況を説明するいわゆる「語り手」も初めて担当しました。
    初めて参加したときは、語り手は三人居たので、山猫から手紙が来る一郎の役だけでしたから。

    もう三十余年もやっていて、同じ仲間とやっていると、当たり前に思ってしまうことがあります。
    それが、リハーサルの時には、やはりこういう事は指摘しないと駄目だろうなと新たな発見がありました。

    それと共に、以前にも長々書いたことがありましたが、賢治のそれぞれの作品の世界観が微妙に違う事も痛感しました。

    以前に、“セロ弾きのゴーシュ”や“注文の多い料理店”、“オツベルと象”の登場人物は実に感情が豊かで、怒ったり悲しんだりしているのですが、この“どんぐりと山猫”に出てくる一郎というのは、一番沢山出ているから、主人公かと思いきや、“セロ弾きのゴーシュ”のゴーシュとか、“注文の多い料理店”に出てくる狩人達、そして“オツベルと象”に出てくるオツベルや象とは違い、全く感情の描かれ方が希薄だと言う事を書きました。(根性のある人(爆)は、この事に関するもの白石准によるすごく長大な記事と48個のコメントがここにありますので参照してください。)

    故に、白石准としては、この「一郎」というのはほとんど登場人物というよりは、読んでいる人、僕らの場合は観客席に居る人たちの代表、それはまるで、能の「ワキ」の様な役割なのかも知れないと思うようになりました。

    で、賢治は、その「安全地帯に居る人たち」に最後、強烈にアンチテーゼをぶつけているのです。
    裁判を鮮やかに終了させた理屈が「大きいとか尖っているとかではなく、どんぐりの中で馬鹿で滅茶苦茶なのが偉い」としていたのに、最後、山猫のお礼の選択肢が、「金のどんぐりと塩鮭の頭とどっちが良いか」と訊かれたとき、二つ返事で実にこの世的な前者を選んでしまったという浅はかさ、、。

    そこで、今回のリハーサルで、宇夫方女史は最初、登場人物の台詞が音符に乗っかっているので、それを正確に発音することの難しさに苛まれていました。

    しかし、段々気づいたのは、それは反復練習の末に何とかなるわけだけど、“セロ弾きのゴーシュ”や“注文の多い料理店”よりは、決定的に、状況を説明する「台詞以外」の部分が、前述のものより、実にリズミカルにテンポの増減やピッチの上でも、様々に音楽的に語らないと、駄目だと言うことです。(逆に一郎の方がニュースを読むアナウンサー口調の方が良い(感情があることを思い起こさせてはいけない)くらいだ。)

    つまり、だれも映像を観ることの出来ない聴取者を対象とした、ラジオで相撲や野球、サッカーを中継しているスポーツ・アナウンサーの様な表現力が必要なのだと思いました。

    最終的には、僕や、何時もその部分を読んでいる高山正樹の指摘に彼女の頭の中は相当悩まされたことでしょうが、本番は見事、今後また山猫合奏団にとって、重要な戦力となる表現力を見せて貰いました。

    前の段落で、“オツベルと象”を除外していましたが、この作品は、ほとんど状況説明をしている語りの部分が韻を踏んでいますから、この“どんぐりと山猫”以上にその部分も大変重要です。
    だから、その作品では、99.9%の語りや台詞、そして歌にした部分も全部音符にしました。

    今のところ、白石准は四つの宮沢賢治作品を音楽にしていますが、僕なりにそれぞれ、違う冒険をしています。

    前半で演奏された、“注文の多い料理店”は、徹底的に同じ音楽(山猫のドアに書いてあるメッセージを歌にしたからその歌の雰囲気をほとんど同じにしたのです。)を反復して、我らが高山正樹の希有な歌唱力でしか表現できないような「狩人達が段々感じる恐怖」ではなく、「段々嬉しくなってくる山猫の感情」を表現した実に明るい世界と、最初と最後に全く本編とは関係なさそうな、寂寥感に満ちた「深い森の音楽」、そして佳境に入ったときの「子分達の漫才の様な一瞬からカタストロフへ向かう部分」の音楽で構成されています。

    この二つを上演できるときは、必ず、「僕の独断で、本来は全く関係ないこの二つの作品が一幕、二幕として、繋がったstoryに解釈して上演する」という事をアナウンスします。

    後一歩で狩人達を喰う事に失敗した“注文の多い料理店”の中の山猫。
    臥薪嘗胆の末、間抜けな山猫から、実に、人を食った様に周到に謎かけをしてくるまでに成長した“どんぐりと山猫”の中の山猫。

    「“セロ弾きのゴーシュ”という作品が、音楽無しに読んで、何が面白いのか判らない」と思っているのと同時に、この“注文の多い料理店”と“どんぐりと山猫”の二つはやっぱり切り離せない話なのでは無いかと上演する度にその確信が深まっている所です。

    しかし、同時に、“注文の多い料理店”については、他の作品より、音楽的な変化も少ないし、一番地味かもしれないので、みなさんの聴いた感じがどうなんだろうな、と、逆に単独で演奏する事を恐れてしまう様にもなってしまいました。

    しかし、終演後、直接ロビーで数人の人にお話を聞くチャンスを得ましたが、初めて会った子供が「“注文の多い料理店”が面白くて(怖くて)、どういう展開になるのかドキドキしました。」と云って貰えてかなり安心しました。

    昨年、“セロ弾きのゴーシュ”と“注文の多い料理店”は、厚生労働省より、「社会保障審議会推薦児童福祉文化財」に認定される名誉にあずかりましたが、その認可を得たときの編成が、我々としても初めての、語り手四人バージョンだったので、普段は、一人や二人でやっているので、実はこの日、一度は認可を受けた作品ではありましたが、まだ認可を受けてなかった“どんぐりと山猫”と共に、オリジナルの語り手とピアニストという編成をも、再度厚生労働省の担当の人に聴いて貰っていた関係で、昼の公演と夜の公演では、実は“注文の多い料理店”の編成が違っていました。

    昼は厚生労働省の認可を得るための公演ではなかったので、高山正樹と楠定憲の二人で語りました。(それも、通常は二人の狩人(と二匹の子分)の会話を二人で振り分けているのですが、楠定憲は子分の所だけの出演(二匹とも敢えて白石准の頼みで大阪弁にして貰いました(爆))にしてみましたので、それも本邦初演ではありました。)
    故に、両方観た役員の人たちは実に面白がって頂けたので嬉しかったです。

    最後に。
    僕の夢は、“注文の多い料理店”を一度、語り手6人ヴァージョンでやってみたいのです。
    一人が、状況説明のいわゆる「語り」を担当し、
    もう一人(今のところ高山正樹以外を想定すると、ものすごくそれらしく歌ってくれるオペラ歌手、もちろん、バリトンかテノールの男性、に頼みたいというアイデアがある。)は山猫専門。
    そして、二人の狩人を、出来るだけ対照的な体格と声の持ち主で。

    ここまでは昨年の公演で実現してました。

    最後に、一瞬ではありますが、上手くいかなくてひそひそ話したり狩人達に促したり、山猫に気を使う子分達を、ばりばりの大阪育ちの、しかも、「おばちゃん」の漫才みたいな、超早口のだみ声でやってみたいのです。
    そうすれば、あの場面のコントラストはものすごいことになりそうです。

    独自の音楽と朗読の世界