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山猫合奏団の2作品が、厚生労働省から「社会保障審議会推薦児童福祉文化財」に認定されました。

7月に東京の市ヶ谷ルーテルで行われた、“注文の多い料理店”と“セロ弾きのゴーシュ”の公演が審査の対象になりまして、その結果、件名のように光栄な認定を受けました。

作曲した白石准としては、子供だけを念頭には作曲していませんし、今までの実績としては、一般客の前で演奏した割合の方が圧倒的に大きいのではありますが、こういう認定をしていただいて、もしかして、児童館などでの演奏機会が増えたらそれはそれでとってもありがたい事だと思います。

白石准のプライヴェートのブログにも報告しました。

2011/11/27;“どんぐりと山猫”チェロ入り三人語りヴァージョン初演は終わりました@「芸術の家」神奈川県相模原市緑区

山猫合奏団は、昨日2011/11/27(日)神奈川県の相模原市緑区、相模湖のすぐ側の藤野という風光明媚なところにある「芸術の家」という会場で行われた、「地球愛祭り」というのに、白石准の知り合いからお誘いを受け、出演してきました。

最近の記事でも紹介してきた通り、東京圏では初めてとなるチェロ入りの“どんぐりと山猫”で、語り手三人ヴァージョンの初演をしてきました。

しかも、宇夫方路の語り自体がが東京圏では初めての披露となりましたし、彼女の出来が非常に良かった事は作曲者としてとても嬉しく思いました。

本番はそれぞれの演奏者に割り当てられた時間(30分)の関係で一部割愛、いつものトークもなしで慌ただしく終わり、果たして、この催しの趣旨に役立ったかどうか皆目見当はつきませんでしたが、ホールの中には様々な出店もあり、環境に配慮した製品の販売や、無料で骨密度を測ったりできるコーナーもあり、我々も骨密度を測って、年齢相応だった人、凄く若かった人、異常に年取っていた人と様々で、仕事(ではなかったけど)というより、レクレイションで小旅行をした様な気分でした。

実際、終演後、一部の人間たちで側の温泉に入りに行ったり、その帰りに相模湖プレジャー・フォレストというところでイルミネーションを観たりして帰ったからです。


この記事を書いている白石准の、ここからは個人的感想を述べます。

山猫合奏団を主宰している白石准としては、今回の出演は、あくまで白石准の知り合いとの友愛関係から実現したもので、仕事では無かったけど出演したことには全く後悔してはいないし、演奏自体は多大なご協力の下に普通にやらせてもらって、上記のごとく環境の良い場所で楽しい時間を過ごさせて貰いましたことへの感謝をまず書いておきます。

しかし、僕らの演奏終了後、「地球に感謝、ありがとう」というメッセージのシュプレヒコールを100回以上リピートすることになった時は事前に聞いてなかったので、具体的なメッセージを限りなく繰り返して盛り上がるために音楽が使われたその時間はひたすら非日常的に立ち尽くす異邦人でした。

クラシックの音楽会の範疇の僕らですが、その中でも客席と一緒に歌うとか、客席で起こる手拍子というものをから距離を置いている身ですから、自分とは全く考えの違う人の考えを聞くのは時に許容すべきことだけど、その考えを客席と舞台が一緒に唱和する、しかも数回ではなくおびただしい回数というのは、たとえそれが自分と主張が同じでも僕らの好むやり方では無いので困惑していました。

作曲家である白石准の方針としては、音楽は何らかのメッセージを伝える手段になりうるけれども、それはあくまで音楽の中にあるもので、メッセージが音楽より先に着いているのではない立場に立っていますので、我々にとって「言葉」と「音楽」の関係が、

「言葉の直接的、具体的なメッセージを音楽で包み、その力を倍増して何か他人の生き方を変える提案をする」

ジャンルではなく、

「音楽の抽象性を言葉で彩る事により、その言葉が音楽なしには成立していない」

と思えるように、僕らにとっては

「言葉は常にフィクションであり、それ以上でもそれ以下でもない純粋な「音楽」の一部である」

わけで、山猫合奏団の立ち位置を改めて実感した次第です。

普段は自分たちだけでコンサートを構築しているので、コンサートの世界観も僕らのペースで展開できるのですが、音楽のスタイルだけではない根本的な立ち位置の違うジャンルの壁がある中で、同じコンサートで様々な立場の人が演奏した今回のような場合、自分たちの思惑とそれが全体の中で我々の立ち位置をどう意味付けられたかと思うと、ジャンルの違う人と一緒に何かをするというのはなかなか単純に思うほどは簡単なことではないなと思いました。

どちらにせよ集まった寄付が地球のために何らかの役に立つことを切に祈るばかりで、それに貢献できたらそれは我々の喜びとするところです。

いよいよ明後日“どんぐりと山猫”三人語り+Cello版の初演です

昨日最終リハーサルが行われ、また記念撮影をしてみました。

本来は中央にチェロの大島くんが座るヴァージョンと語り手二人の写真も撮るべきでした。

そうすれば“セロ弾きのゴーシュ”にも使えた。

27日の本番の日に、相模湖のそばで撮ることにしよう。

(白石准 記)

11/27の藤野のどんぐりと山猫の公演には宇夫方路がデビューします

来る11/27に神奈川県の相模原市緑区、最近政令指定都市になったので、これだとどの辺りを意味しているのか中々理解しがたいですが、山梨県と神奈川県の境にある相模湖のそばの藤野という場所で我々は演奏することになっています

当日のタイムスケジュールはこのページにありますが、我々の出演時刻は、12:25くらいからです。

アクセスもこのページでご参照ください。


そのリハーサルを昨日行いました。

今回のどんぐりと山猫の公演は、チェロのオブリガート付きのヴァージョンです。

写真には居ませんが、これに楠定憲が加わり、語り手三人ヴァージョンとしては初演になります。

語りと馬車別当が、楠定憲、一郎が宇夫方路、山猫を含む他の登場人物が高山正樹という役割分担です。
宇夫方路は普段、山猫合奏団の裏方としてマネージャーの役割を果たしていますが、実は有能な女優であり、琉球舞踊の踊り手でもあります。
一昨年の岡山ツアーでは、セロ弾きのゴーシュに登場する動物役で出演したことがあります(ゆえにメンバー紹介のページには「動物たち」と紹介されていますがおいおい修正する必要がありますね。)が、それ以来二度目の登場になりますし、どんぐりと山猫で語ることはもちろん、この作品の音楽家以外の出演者を三人でやるというのも初めてです。

山猫合奏団は、お芝居中心というよりは、その名のとおり、合奏団ですから、白石准の創作に楽器の編成が様々な形態でやってきた歴史がありますが、今年に入ってから、注文の多い料理店を役者四人で臨んだり、少しずつ「言葉」の部分にも新しい試みを取り入れています。

今回もその一環です。

どういうどんぐりと山猫になるか作曲家としては楽しみです。

音楽はピアノとチェロで臨みます。

数年前に岡山での演奏でチェロヴァージョンを編曲しましたが、オリジナルのピアノの音をチェロに振り替えたというのではなく、新たにチェロ独自の音を作曲したので、オリジナルを聴き慣れていてもかなり新鮮なハーモニーが響きます。
それは今年の沖縄の名護でも再演されました。

その後、マルチリード(フルート、クラリネット、サックス)を一人で吹き分ける奏者とピアノのヴァージョンがこれを元にして出来、先月は木管五重奏にも編曲しましたが、そのたびに新しいことを思いついて、作曲者としてはおもしろがっています。

今回も木管五重奏を経験したあとなので、その時に着想した新たなメロディーをチェロに弾かせようと思っています。
ゆえに、チェロ・オブリガート第二版ということになります。
(白石准 記)

宮崎県の新富町の楽屋では


2011/10/16には宮崎県の新富町と言う所で、木管五重奏版の“どんぐりと山猫”を演奏しましたが、この辺はうなぎの名産地でもあるらしいです。

前日のリハーサル時に出たお弁当はうなぎ弁当でした。

関東でよくあるような一回蒸してから焼くのではなくすぐ焼くスタイルだという事で、歯触りがとても質実剛健な(爆)感じがして美味しかったです。

個人的には、同じ九州でも久留米でいただいたときは蒸したうな重でこことは対照的で面白かったです。

その写真を撮り忘れましたが、一緒に出て来たのが「呉汁」という味噌汁でした。

呉というのは、大豆をすりつぶしてあるものだそうで、とても健康的で美味しかったです。

ただ、意外な事実を知ったのはBassoonの青木氏はなんと大豆アレルギーだということでこれを味わう事ができませんでした。

そして楽屋周りに置いてあったペットボトルのお茶にもこういう心遣い(まだこのblogの画像表示のシステムが良くわかりませんが、画像が出ていなかったらtitleをclickするとなぜか現れます。)が満載で本当に皆さんに良くして頂いた事が判ります。

本当にありがとうございました。

(白石准 記)