歌曲を語る第1弾:既存の作曲家シリーズ第2弾
原作 | ジャン・ド・ラ・フォンテーヌ |
翻訳 | 山猫合奏団 |
作曲 | アンドレ・カプレ |
編成 | ピアノ1名 語り2名 歌1名 |
内容 | イソップ寓話を元に詩を書いたラ・フォンテーヌ。それを歌曲にしたアンドレ・カプレ。
山猫合奏団の作曲者である白石准はピアニストとしてのキャリアの最初は、歌手との共演でした。 活動は学生時代から始まり、イタリア歌曲、ドイツ歌曲、フランス歌曲、スペイン歌曲、オペラのアリアの数多くのすばらしい曲に出会って来ましたが、そのほとんどの歌詞は外国語なので詳しい人でないかぎり、言葉の意味が伝わるというよりは、多くの場合、声の良し悪ししか歌手の演奏は客席には伝わっていないことへ忸怩たる思いをもっていました。 特にオペラはストーリーの中で歌われるので細かい歌詞うんぬんよりは理解もきっとできそうな感じがするし、やはり歌詞は「台詞」なわけです。 それに比較して歌曲の中には恋愛ものも多いが、そうではない自然を歌ったものや寓話などを扱ったものの中では、メロディーの美しいものばかりではなく、まさに詩の内容を語っていて、その様子をピアノが本当に有機的に表しているようなものもあり、特にそういう作品を、手元のプログラムに印刷された歌詞とか、「演奏前」に歌詞を説明することではなく、リアルタイムで伴奏が表しているまさに効果音を本来歌っているところで語ったらどうだろうという、白石准の長年の欲求不満と思いつきから始まり、山猫合奏団は、その歌詞を和訳、そして語りの作品にしました。 みなさまおなじみの「カラスと狐」「蟻と蝉」「狼と羊」の3つの作品を、たまたまそれぞれの話の登場人物が、二人なので、高山正樹と、楠定憲の役割分担で、まずはピアノと語りでお楽しみいただき、その後オリジナルの歌曲として人見共の歌でお聴きいただく一粒で二度おいしい作品です。 白石准がこの曲をこういう料理で出そうと決心した経緯については、 今後もこういう二次創作というような試みを沢山増やして行き、山猫合奏団の個性ある独自の分野にしたいと考えています。 |