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どんぐりと山猫

詩シリーズ第2弾-山之口貘

原作 山之口貘
作曲 白石准(2013年に作曲/2013年初演)
編成 ピアノ1名 語り2名(基本)
内容 白石准が2013年に、山猫合奏団の事務所であるM.A.P.の主催で、“喜多見と狛江の小さな映画祭+α2013”の催しの一環として山猫合奏団のコンサートが企画されたときに委嘱された作品。


彼の詩のなかから、
“たぬき”、“猫”、“利根川”、これらは独立した楽曲に。
そして、山之口貘氏のご家庭の様子を詩にしたものを連作として構成し、
“音楽”、“現金”、“友引の日”、“結婚”、“ミミコ”、“深夜”という順番で演奏するようになっている。
(ミミコ、というのは、娘さんの愛称(自称であることは詩の内容から判ります)です。)


様式的には、殆どの言葉に音符が着いています。
2011年の“オツベルと象”で使った様式そのままで、歌にはならないけれども、ピアノの律動と朗読は完全にシンクロしています。

白石准は、この詩に対して作曲をしているおりに、気づいた事があります。
それは、ふつう七五調の日本語では、四拍子が似合うことがおおいのですが、この詩人の言葉は、三拍子にすると凄くしっくりくるということが何度も唱えている間に気づいたという発見でした。
日本の歌謡(民謡も歌謡曲も)では殆ど三拍子というのはごくごく少数であり、あったとしても、すごくゆっくりなもの(たとえば水色のワルツ)が多いわけで、この中でも現金やミミコといった詩は徹頭徹尾速いワルツ調で書かれていますが、実にしっくりくるのです。


まあ経済的には楽では無いという状況の内容なので、男の哀愁というかユーモアを含めて「大人の詩」なので、これを未だに他の、“どんぐりと山猫”や“セロ弾きのゴーシュ”の様に小学校や幼稚園、保育園で演奏した事はありません。

それと、近年、女性の語り手を登用することも増えて来た山猫合奏団ですが、冒頭に挙げた、たぬき、猫、利根川以外の、連作にした作品は、貘さん自信の視点で書いているので、やはり男性が読んだ方が良いので、主要メンバーである、高山正樹と楠定憲に依って語られています。
猫は、ソプラノ歌手でもある人見共が朗読した会があり、実にそれは女声でもしっくりくると思いました。

編成は語り手一人とピアノ一人で成立しますが、特に友引の日とかは二人で語るヴァージョンの方が役柄も替えられるしドラマティックになるので、作曲者白石准としては、二人の語り手でやることが望ましいと考えています。